10月 1日
北海道から寒気を連れて帰ってきたねぇ・・・とのメールを頂いたが、苫小牧とのギャップを感じない位東京も寒い。
マツタケをお土産に戻ったら、オオツガダケやアイシメジといった美味しいきのこのプレゼントも待っていて、秋をたっぷり感じている。
10日留守にしていたので雑用がたまってしまった。さぁ、頭を切り替えて、7日の野外ステージのプログラムを考えて、12日の大井町きゅりあん大ホールの振り付けを練習しなくては!
留守中にFaxでCDのお申し込みがきてたので、 これから、民営化された郵便局に行ってきまぁ~す。どんな風になってるんだろ?
 10月 3日
「桐一葉 日当りながら落ちにけり」という高浜虚子の句がある。そのさまを目に描くと、なんだかせつなくなってくる。やっぱりこの季節はさみしくて苦手だ。俳句の世界では、春は「日永」、夏が「短夜」、冬の「短日」の反対の「夜長」が秋の季語だそうだ。秋の夜長に冴え渡る気がするのが、視る、聴く、味わう、触れる、嗅ぐ、の五つの感覚。せいぜい五感を働かせて、さみしさを乗り切ろう(^^;
右の写真は、ライヴにお越しになったSさんから頂いたもの。季節感溢れる、真っ青な空の似合うコスモスと、もっと日暮れて夕焼けの名残りがみえる味わい深い色合いの空とコスモス。こんな写真を撮れるなんて、すてき!カメラを片手に散歩に出るのも、いいかもしれない。
 10月 5日
黒のタンクトップに超ミニスカートをはいて、死んでいる訳ではないのに西洋風のお棺に横たわってる・・・近寄っていくと自分だった、という夢で目覚めた。
12日のサロンドニニ・コンサートの通し稽古のあと、舞台監督さんが下さったチケットで、東儀秀樹さんと館形比呂一さんのコラボ「鳳凰伝説」(三田和代さんが語り部)に行ってきたので、こんな夢を見たのか?
コスモス(宇宙)的とも言えるような、幻想的で不思議な世界。中性的な館形さんの踊りが最高。ただ、笙の音色や音楽が心地良くて、うたた寝度30%(^^;
北千住のシアター1010、開演までの時間つぶしにウロウロして、東急ハンズで来年の手帳をゲットした。前年の12月から翌年の1月までという14ヶ月の手帳が一般的だが、これは3月まで16ヶ月ページがあるというのが優れもの。いつも黒だけど気分を変えて赤にしてみた。
本当に季節は私に巡ってくるのか、このノートにスケジュールをどれだけ書き込んでゆけるのか・・・そんなことも、ふと考えてしまう。変な夢のせいでも、ある。


《来年の手帳》
 10月 8日
何処からか流れてくる金木犀の香りが、秋を知らせてくれる。(・・・見つけたら、随分大きな木だった→)
昨日は自由が丘女神祭りの野外ステージ。毎年2回ずつ出演させていただくのだが、快晴のなか一段と盛りあがり最高に楽しいライヴだった。多くのお客様が足を止めてくださっての大声援に、客席からいっぱいのエネルギーを頂いた。だから歌手、やめられない(^^v いつも通りすがりの見ず知らずの方がCDを買ってくださる、ありがたいことだ。
ここには思いがけない人たちが集ってくれる。いつもお目にかかってる方達はもとより、はるばる福井からお土産持参で来てくださる方、数年振りに会えた懐かしいお顔、ペットと一緒に来てくれる人、同級生達、歌のお仲間・・・ご夫婦お揃いでお出かけくださる方も多い。私は幸せ者だと思う。
この間聴いたピアフの「水に流して」”Non,je ne regrette rien(いいえ、私は後悔していない)”まさに、そんな気分で居る朝。歌い続けていてホントに良かったと思える至福の時。さぁ、忍び込んだ秋にセンチメンタルになってる暇は無いぞ!

   《金木犀》
 10月10日
10月10日は、その形から「目の愛護デー」そして”10(と)10(と)”から「魚の日」だそう。
お客様のNさんが「ゾロ目の会」を作ってくれていて、ゾロ目の日には皆な集まれ~とお声かけしてくださる。今夜はどんな方達が集ってくださるのだろう、ありがたいことである。
かれこれ知り合って20年位になるだろうか、やはり応援してくださってる古くからのお客様が、ここ3ヶ月集中治療室での闘病生活、面会謝絶だったので心を痛めていたけれど、昨日お手紙を下さって一般病棟に移られたとの事。ホッとして、なんとも嬉しく幸せな日である。普段信仰心の薄い私も、神様どうもありがとうございます、と思わず手を合わせた。
嬉しくて元気が出たので、今朝はジムで先生に勧められて体力測定。体育の日に測定があったそうだが、遅ればせながら参加した形。腕と脚の力の合計で順位を決める。あまり力は無いけれど、来年の自分が今よりちょっとでも進歩していたらいいんだからと思い、記録に残してもらった。レッグエクステンション 45.5Kg チェストプレス 27.5Kg 
健康の大切さを実感し、大切な皆さんが健やかでありますように・・・と心から祈りつつも、パソコンの画面ばかり見つめて、あまり目を愛護してない(笑)今日である。
 10月11日
今日の空は、眺めているとまるで流氷の中に漂っているかのよう。 秋らしいうろこ雲に覆われている。
今夜は、新月。 新月の日に2~10個の願いをかけると、叶うそうだ。 新月の特別なエネルギーリセットのパワーを利用して願いをかけるらしいのだが、14:01以降8時間以内に、願い事を紙に書いてみるといいんだって。
もちろん、欲深くもう10個書いた。(何を書いたかは秘密だけど、自分と周りの皆なの幸せを祈って・・・)
但し、他力本願にならないよう、そのうちのふたつ、
 ★健康であること  ★満足のいくステージをすること
に少しでも近づくべく(?)今夜は肉なんぞ喰らいます!これで明日のコンサートは気力も体力も充実、かな!?
 10月14日
怒涛の二日間が終わった。
金曜日は、ヴォイストレーニングに通っている先生のところの門下生の発表会が、大井町きゅりあん大ホールで開かれ、午前中から楽屋に缶詰状態。プロ以外にも、学生さんから歌を楽しまれている主婦の方まで、ジャンルもシャンソン、カンツォーネ、タンゴ、オリジナル、ポップスと様々の36曲を18人でご披露した。お出かけくださった方達から、出演者の皆、誠実で品が良く、心地よい発声、引き算の美しさがあった、等々、嬉しいお褒めの言葉を頂いた。師匠の指導力とセンスの良さを再確認。
昨日土曜日、まず昼間は町田でいつもの教室、今度はお教えする立場。生徒さん達のレッスンを終えたら、夜はサタデーライヴのステージ。シャンソンを習い始めてもうベテランの域に達している主婦で、現在私の教室にも通ってきてくださってるお二人とご一緒。お二人とも、良い緊張感を持ちつつ、堂々とした自然体(^^vで、自分らしさの光る選曲で、良い歌をご披露してくださった。
プロもアマも関係ない、歌に対する取り組み方や人柄は、しっかりステージに現れるものだ。すてきな二日間だった。
 10月15日
今年もまた美味しい新米コシヒカリをいただいた。お米も、それから作られる日本酒も大好き。
この間頂いた旨いお酒を飲みながらゆったりのんびりと過ごした昨日。早寝したせいだろうか、またまたたっぷり夢を見た。
日本酒だけじゃなく、ワインまで飲みたかったのか、葡萄の産地甲府に居て、修学旅行の高校生になっていた。高校生になる前は売れない歌手、地方に行ってステージをしようとするんだけれど、会場がなかなか決まらず、おまけにお客様の入りも少ないというとんでもない夢。正夢になりませんように・・・
ストレスはためてないと思うのに、どこかに、動員、集客という強迫観念があるのかなぁ(^^;
それにしても、我が日記、夢や飲み食いの占める割合、多すぎかしら?
 10月18日
女性4人で遊んだ、視覚も触覚も味覚も満足する火曜日。神代植物園でバラを愛で、調布温泉ゆかりの湯でのんびりお湯の手触りを楽しみ、そのあとMさん宅での宴会で美味しい食事とお酒、という楽しい日。
そして、視覚も聴覚も味覚、嗅覚も楽しんだ水曜日。昼間ふらりと出かけた映画「幸せのレシピ」には、美味しそうなシーンがどっさり、オペラのアリアやラテンナンバーなど音楽の使い方も最高。夕方からはまたまた前日とは別の女性3人、神田のとり鍋「ぼたん」で舌鼓、その後、喫茶「ショパン」でコーヒーの香りに包まれて話に花が咲く、という嬉しい日。
一緒に遊んでくれる人たちの居る幸せ(^^v 遊び三昧の2日間を過ごしたんだから、今日はしっかり動かなきゃと早起きして、ジムで汗を流し、冬物の衣替えも済ませた。さぁ、夜は大好きなライヴハウス、銀座「ボンボン」の出演だ。今夜はどなたにお会いできるかなぁ~~
 10月19日
映画「題名のない子守唄(La Sconosciuta)」を観てきた。原題をイタリア語辞典で調べたら”見知らぬひと、認められない人”という意味のようだ。あの「ニュー・シネマ・パラダイス」「海の上のピアニスト」でお馴染みの巨匠ジュゼッペ・トルナトーレの監督作品である。
進行するにつれて明らかになっていく、ウクライナからイタリアにやって来た主人公イレーナの過去。映画の冒頭で監督からのメッセージがあってネタばらしは出来ないけれど、エンリオ・モリコーネのメロディーも素晴らしく盛り上げてくれて、最後までドキドキ感で息が詰まりそうな展開のミステリーだった。内容を知りたい方は、是非映画館に足を運んでいただきたい。重い内容なのを覚悟で!
先月観た映画「エディット・ピアフ 愛の讃歌」の影響で、大昔に読んだピアフの自伝をまた引っ張り出して読了。そのピアフの現実の人生も、今日観た映画の主人公の虚構の人生も、かなりハードである。我が人生を振り返って、女性として本当に幸せに生きてきたかなぁ、なんて考えちゃった(^^;
 10月22日
1997年10月10日にオープンし10周年を迎える新国立劇場のシーズンオープニング公演、オペラ「タンホイザーとヴァルトブルグの歌合戦」鑑賞。オペラはあまり見聞きする機会もなく比較対照できないけれど、舞台装置や照明は見事で、歌声の入らない演奏時間のバレエも美しく、合唱も含めてその歌声にうっとりした4時間だった。
中世ドイツの騎士タンホイザーは、禁断の地から戻るけれど、歌合戦で官能の女神ヴェーヌスを讃えてしまい、懺悔の旅に出る。大罪の赦しを得ようとするが叶わず、彼に無償の愛捧げるエリーザベトが自らの命で彼の罪をあがない、タンホイザーも又息絶える・・・ ヴェーヌスとエリーザベトは決して悪と善の象徴に分けられるものではないだろう。妖しいヴェーヌスのエロスの世界と清らかなエリーザベトの信仰の世界の両極で揺れるタンホイザーは、作者ワグナー自身だったのかも、なんて考えながら楽しんだ。
ただ、ご一緒したTさんが「妖しいはずのヴェーヌスが太りすぎててがっかり・・・」とおっしゃるのを聞いて、我と我が身を振り返り、気をつけなきゃと反省した日でもあった(^^;;;
 10月24日
行楽の秋、ご近所では旅行に出かける方が多い。ありがたいことにお土産を沢山いただく。
ヨーロッパ旅行の方からは、ウイーンのホテル・ザッハーのお馴染みザッハトルテ。韓国旅行の方からは、咽喉にいいからと柑橘のはちみつ漬け。
ほかにも、採れたてのキノコをいただいたり、出来たての手料理を届けていただいたり・・・、日々肥ゆる食欲の秋である(汗)。
昨日は沢山のお客様に囲まれた幸せな夜。一昨日が中原中也の命日だったとかで、詩の話にも花が咲く。恋唄がピッタリな季節だと思う。見上げた十三夜は、美しいけれど結構痩せてて、まんまる満月には程遠いように見えた。太ってないお月様を、あぁ痩せたいな、と呟きながら、愛でた。
 10月27日
2007年も300日経過し、残りはあと65日。時の流れのなんと速いことか!
2年前の10月に94歳で亡くなるぎりぎりまで元気だった大叔父が、最後の誕生会で詠んだ俳句・・・
「孫ひ孫 集う宴に 菊薫る」 「九十四 来たりし山河 秋深し」
その大叔父に、大学を卒業して”歌”の道に進むと告げると、 まさかシャンソンとは思わなかったようで、「和歌をやるのか?」と言われたことなど、思い出している。
台風一過の肌寒い夜だからかな、ちょっと感傷的な気分。今年の残り時間だけでなく、人生の残り時間も少なりつつあるんだから、悔いのないよう積極的にいかなくっちゃ、なんて考えたりして。
さぁ、こんな夜は、長湯で温まろ。

    やっぱり一人がよろしい雑草 
    やっぱり一人はさみしい枯草  ・・・種田山頭火      
 10月29日
パソコンを始めた6年前に選んだプロバイダーが、 有名(!?)になる前の、かのlivedoor。 途中様々ありプロバイダーを替えようと思いつつも、 印刷物などに残っているアドレスを変更したくなくて、そのまま来た。
8月からGoogle社のシステムを導入した「新livedoorメール」のサービスがスタートした為にメールアドレスが変わるから移行をお願いします、との案内は何度も来ていたが、 移行作業後、livedoor mailでは読み取れてもOutlook Expressでメールが読み取れなくなり、ここ数日あたふた。同じくlivedoorも使っているという方から教えていただいて解決したが、その方もおっしゃってた、判りづらくなったと・・・ そして迷惑メールと判断したメールを勝手に分けてしまうこともあるそうで、そこで分けられた迷惑メールでないメールに対して、これが迷惑メールではないのだよと教える手段が分からないから、Outlook Expressで見るだけでなくlivedoor mailで時々確認することをすすめられた。
昨日一日は、Homepageの更新が不可能になるし・・・ 一応これは、こちらサイドの問題ではないようで、けろっと治っちゃったけど(^^;;; パソコンって、まだまだよくわからん!
なわけで、昨日はパソコンと格闘の一日、疲れて早寝。で、今朝は早起き。
ベランダから撮った写真は今朝5時半と6時。良い日になりそうな予感のする朝焼けと日の出。


 10月30日
映画「ヘアスプレー」を観てきた。元はブロードウェイの人気ミュージカルだから、身体が動き出しそうな、歌と踊りのオンパレード、判りやすくてあくまで明るい内容。映画の中の役柄と同じく、実際オーディションで抜擢されたニッキー・ブロンスキーは可愛いおデブさん、ポジティブな性格で周りを変えていく。母親役が、なんとまぁ肉襦袢で変身したジョン・トラボルタ(この配役、踊りのシーンもあるのでまさに適役)だし、父親役のクリストファー・ウォーケンなど、眉間に皺を寄せた顔しか浮かばなかったから、この役どころにびっくり。敵役のミシェル・ファイファーも憎らしいを通り越して可愛ささえ感じるし、人種差別を訴えるクイーン・ラティファの歌声もさすがブラック、素晴らしい。何にも考えずにあぁスッキリ、楽しんだ映画だった。
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