5月 1日
黄金週間が始まっている。9連休の人も居て羨ましがっていたら、もう屋久島で遊んで来たでしょと言われた。然り〜〜!遊んでばかりじゃいけません^^;
GWは映画会社がお正月映画やお盆映画並に興行成績が良かった期間として「ゴールデンウィーク」と名付け、それが他の業界にも広まったそうだ。
今日は久々に友人達と我が家での宴会。 スパニッシュ風ツナオムレツも、三種のきのこのアンチョビーソースパスタも美味♪ お酒は、大好きなモエ・シャンドンのピンクに始まり、イタリアワイン、芋焼酎。 明日からの仕事4連チャン前に過ごした、楽しい休日。 さぁ、これから洗い物に取り掛かろう。
それにしても、今年ももう3分の1終ったのか・・・はやい事!


 5月 2日
フランスは5月1日が「すずらんの日」鈴蘭を贈った相手も自分も幸運が訪れるという言い伝え。 シャルル・アズナヴールは「J'aime Paris au moi de mai 5月のパリが好き」という曲の中で「すずらんの香りがそよ風にのって香るのが好き〜♪」と歌ってて、そんな事が頭の片隅にあったからか、昨日はフランスを大旅行〜〜夢の中で。 それも、アズナヴールに大道芸人のようなことをさせて稼いでいるという罰当たりなマネージャー役の私。車だったり自転車だったりして、付いて回っている。 「Mr.レディMr.マダム」のようなナイトクラブのオーナーも出てきたし・・・楽しさ満載、疲れたけど(^^;
そして今朝の夢の舞台は、炭鉱の町。旅行の夢ばかりなのは巷がGWだからか!?今夜は、歌の中でもいろんな国を旅することにしよう。
写真は3年前に札幌から運んできて姉にプレゼントした和製鈴蘭、今年も可愛く咲いたそうだ。
 
 5月 4日
サザエさんのテーマソングでもお馴染みの大先輩、宇野ゆう子さんとご一緒だった今日のライヴ。お休み中お出かけくださったありがたいお客様達に囲まれて、嬉しい一日となった。主催者は、これまた先輩の深江ゆかさん。
今日も大学の同級生やら、九州からの方やら、久々のご夫妻やら沢山来てくださり、リクエストも一杯いただき、音響も元銀巴里のマネージャーの松浦さんがやってくださって、楽しくってあっという間に終ったステージだった。
打ち上げでは、16年前の「銀巴里」営業最後の日の美輪明宏さんの歌を聴いて胸を詰まらせ、出演者の打ち上げヴィデオを見ながら再度盛り上がる、といった時間を過ごして帰ってきた。そのヴィデオで、若かった頃のみんなの顔に大笑い、亡くなってしまった先輩も懐かしんで、またあの頃のようなイヴェントが出来ないものかと皆が胸に思っているのがわかった。今月末(25、26、27日)の自由が丘マリー・クレール祭の野外ステージは、そんな事も意識してのステージ構成だと思うので、是非聴きに来て欲しいな〜!

《宇野ゆう子さんと》
 5月 5日


  《約束の旅路》
「五月の朝の新緑と薫風は、私の生活を貴族にする。」と言ったのは萩原朔太郎だけれど、まさにそんな感じのする良き日が続く。
「約束の旅路」を岩波ホールに観にいった。エチオピアのユダヤ人をイスラエルに移送する作戦がおこなわれたスーダンの難民キャンプ。生き延びるためキリスト教徒なのにユダヤ人と偽り、母親から行きなさいと背中を押された9歳の男の子シュロモの旅から映画は始まる。宗派の違いや信仰の深さといった部分は実感がわかないのだが、ユダヤ人の養母や祖父、宗教指導者など、彼を育てていく上での素晴らしい人格者達とのシーンに、宗教を超えたものを沢山見た。悩みのなかで自分の進む道を見つけ、結婚し父になり、医者として難民キャンプに戻るシュロモの成長した姿。大地を裸足で踏みしめたシュロモ・・・エンディングには救いがあった。原題の「VA, VIS ET DEVIENS」行きなさい、生きて、生まれ変わりなさい・・・という言葉を噛みしめつつ涙した感動の映画、ニート希望なんて言ってる今の日本の若者はこの映画をどう受け止めるだろうか。
 5月 7日
歌い始めた頃から応援していただいているSさん。私の両親よりも年上である。去年は入院もあって心配だったが、お元気になられてホッとした。退院祝いとお誕生日祝いを兼ねて、昨日はフレンチの「パリの朝市」でお食事。
Sさんは、頭もしっかりしておられ、機微に富んだ会話で楽しませてくださる方で、最近は有津廃馬(アルツハイマ)という名前で(^^;よく絵入りのお便りをくださる。5月の始めに届いた右の鯉幟の葉書もそのひとつ。「鯉には黒が先に立つ、恋には苦労が先に立つ」確かに・・・うまい事言うなぁ、とにんまりとしてしまった。
このところ葉書が次々届く。いつも俳句を詠んで送ってくださるUさんの、お父様を看取ったさま「一粒の苺通さぬ 喉仏」はじめ数々の句には胸が潰れたがそのUさんも、だいぶ元気を取り戻されたご様子だ。西宮で大病を克服しその後の震災も克服なさってお元気で過ごされているMさんの書かれた可愛らしい絵入りの葉書、横浜「デュモン」元オーナーからの優しいお便り、パリでの写真展が始まったばかりの写真家Tさんからのすてきなパリ便り2通・・・。新緑の香りを乗せた薫風が我が胸にも吹いてきたって感じ。一通の葉書がこんなに人を幸せにするんだから、私ももっと大切な人達に便りを書こうと思う、連休明けの午後である。


 《パリの朝市にて》


 5月10日

《ガーデンテラスの庭》
今日は鎌倉瑞泉寺にお墓参り。大叔父の亡くなった翌年追いかけるように亡くなった大叔母、94歳と91歳、良い人生を過ごした二人のお墓参りのあと、その瑞泉寺の奥の高台に作家立原正秋さんのお墓があると聞いていたので、探して手を合わせてきた。
昼は浄妙寺の中にある石釜ガーデンテラスでランチ。知り合いが電話を入れてくれていて、料理長さんともお話できた。鎌倉ビールと共に、美味しいパンやお料理、デザートを頂き、その後花に溢れたお庭を巡る。
鶯の鳴き声が唯一の音、静謐という言葉が浮かんだ瑞泉寺と浄妙寺。一年振りのお墓参りが出来て、新緑を楽しみ、小町通りでは靴と洋服をゲット、夕ご飯用の鯵寿司を手に帰宅。鎌倉の風情、やみつきになりそうだ。
 5月13日
嬉しいな、まるっきり何も予定の入ってない休日。
昨日のレッスンの時に、生徒さんがご自宅のお庭の花を摘んできてくださった。 カラーやカレンソウ・・・紫のお花の名前はわからないけど、すてきな花束。
カレンソウは別名「蚊香龍(カコロン)」とも言うそうだ。 蚊を寄せ付けないレモンバームのような香り・・・ カ・コロン(!?)という呼び名の響きがなんだか可愛らしい。 11階にまでは蚊はあがってこないと思いきや、年に数回現れる事があるので、 カレンソウ、水栽培のあと土に植え替えて育ててみよう。
さて、ジムでたっぷり汗をかいたし、午後は、夏冬物の入れ替え、がんばるぞ〜〜
 5月16日
さっき届いた、懐かしいひとからのお便りには、 山梨県北都留郡小菅村の森林公園の案内数種と共に、 作品展のご案内も入っていた。 府中で20日から30日まで開かれるようなので、 府中のお近くの方、宜しかったら足を運んでみてね。
清水利江作品展「小菅三昧」「カフェ・ド・クロワッサン」にて(042-360-9603 10時から7時まで)
そのお便りの中に「森でほうれる」といういい響きの言葉があり、宮本輝さんの「森の中の海」という素晴らしい作品を思い出した。
「ほうれる」とは「外で遊ぶ」の意味で、 お母さんが子供に対して「家の中にばかり居ないでほうれて来い」といった使い方をしたそうだ。最近では使われなくなった小菅弁なんですって〜
屋久島の旅行以来、森でほうれてみたくなっている。 森までは無理でも、作品展にはなるべく時間を作って出かけて、森を感じてみたいなぁ。
 5月17日


モロッコで、ジャッカル退治の為のライフルを預かった兄弟が、ふとしたことから銃を発砲するところから、物語は始まる。 銃弾は旅行中のアメリカ人夫婦の妻の方を貫く。 このアメリカ人夫婦の家のベビーシッターは、息子の結婚式に出るために、預かっている子供達を故郷メキシコまで強引に連れて帰り、戻ってくる時に事件が起こる。 東京では、モロッコで起きた事件のライフルの元の所持者の日本人男性が聾唖の娘との気持ちのすれ違いで頭を悩ませている。
人の事を考えられず、少しずつずれていって心が通わなくなったがゆえの悲劇。 それぞれの哀しい運命は、まるで神様が人間を試しているかのよう。 だから「バベルの塔」なのだろう。 モロッコ、メキシコ、東京、3ヶ所で綴られる物語がうまく絡まり、時間経過もよく出来ているが、なにしろ重い映画だった。
銃を発砲してしまった少年が、銃を壊して「僕がアメリカ人を撃ちました、兄を助けて!」と、警察に歩み寄るシーンに胸が潰れそうだった。 アメリカ人夫妻を励まし支えるのバス旅行の通訳ガイドの人が、最後にお礼を渡され断ったその温かい笑顔に、胸が熱くなった。 目をそむけてしまったシーンもいくつかあったけれど、 これらのシーンに救われた映画だった。
 5月20日
今朝の愛媛新聞の「えひめ人」というコーナーに、地元出身ということで写真入りの記事を出して下さったものだから、電話やメールがどっさりの一日の幕開け。忙しく始まった日、友達のお弟子さんの発表会に八王子まで出かけ、そのあと渋谷に出て、文化村で「モディリアーニと妻ジャンヌの物語展」と、映画「輝ける女たち(LE HEROS DE LA FAMILLE)」をみてきた。
若いジャンヌが身ごもったままモディリアーニの後追い自殺をした事しか知らなかったが、モディリアーニの作品と共にジャンヌの描いた素描や油絵も沢山並んでいる。二人の過ごした濃密な時間を想像しつつ観てまわった。
先日観た映画「サン・ジャックへの道(SAINT JACQUES…LA MECQUES)」は家族の再生の心温まる映画だったが、「輝ける女たち」も人間の再生をうまく人間関係を絡めて描いている、すてきな作品だった。個性的で美しい人達が出てくるだけで、もう満足な私。それに、音楽がとっても良いときたら、幸せというもの(^^v
たっぷりとフランスを味わったから、明日からのライヴもバッチリ小粋な巴里の雰囲気が出るといいんだけど〜〜 人生そんなに甘くはないよね(^^;


 5月23日
昨夜は、聴きに来てくださっていた昔馴染みのお客様にステージの途中お嬢さんから電話が入って、お孫ちゃんめでたく誕生とのご報告。
お嬢さんが小さい頃から知っていたので感無量、 いのちの誕生、幸せのおすそ分けを頂いた電話・・・
うちに帰ったら、友達から寝たきりになってしまったお父様の介護のことでの悩みを打ち明けられて、電話でのおしゃべり一時間。
お父様にお会いした事はないけれど、 ひとごととは思えない、いろんな知識を頂いた電話・・・
ちょっと思いは複雑でありました。
 5月24日
昨日は夏のような陽射しの中、友人の友人、国際結婚してスイスにお住まいのウルバーニ渡貫久仁子さんが開かれた個展「LA MIA ITALIA(私のイタリア)2007」を拝見しに、表参道まで出かけた。イタリアのスケッチ旅行でお描きになった一連の作品には、光と影が溢れ、蒼のグラデーションが眼に残る。気温まで伝わってくる気がした。そんなお話をしたら、スケッチ旅行は暖かい時期だったから・・・とのお返事。いえいえ、それだけではない、きっと温かいお人柄なのだろう。
右は、ご本人と一緒に撮らせて頂いた「マジョーレ湖ペスカトーレ島」の前の写真。そして「ポルトベネレ」という作品の前で。
昨日で個展は終ってしまったけれど、渡貫久仁子さんのHPhttp://www.kunikogallery.com/で、作品がご覧になれます。



 5月26日
数日前の日記に、愛媛新聞の「えひめ人」というコーナーに写真入りの記事を出して頂いたと書いたが、 メディアの力を改めて感じている。 身内もだけど、同級生や先輩、初めましての方からも電話やメールが沢山あり、 ホームページを探してくださってCDのお申し込みも次々と・・・ありがたや!
それにしても、さしてドラマチックでもない我が人生を 字数制限の中でうまくまとめるもんだなぁ、と感心。 やはりプロの記者さんはお見事。
このコーナーには、年齢と住んでる所を書かなきゃいけないとのことで、記事の一番最後に年齢が入っている。私は歳を隠してはいないので載せてもいいようなものだが、 今まで誰それが2歳下だとか3歳上だとか言ってたお仲間達の年齢、芋づる式にバレちゃったかも・・・(^^;
 5月27日
パリに28年お住まいのUさんが、発売されたばかりのPariscopeを送って下さった。 毎週水曜日に発売されるこの雑誌、日本の「ぴあ」のようなもの。A4の半分のサイズで持ち歩きやすい大きさ。 ニューヨークに着いたとたんにヴィレッジヴォイスを購入して、ミュージカルやライヴ色々探し回った事を思い出した。
昨日はこのPariscopをながめながら寝たのだが、歌詞が出てこないという夢にうなされて夜中に目が覚めた。 きっと、もっとフランス語を勉強しておけばよかったと思ったからだろう。 その歌詞「Non〜〜」で始まるんだけど、「水に流して」を歌ってるわけじゃなく、途中何の曲を歌ってるのかさえわからなくなるという、恐ろしい夢(^^; あぁ、正夢でありませんように。
今日は晴天に恵まれそう。 マリークレール通りの石畳からパリにトリップするつもりで、歌います。 歌詞だけはトリップしないように気をつけながら・・・
自由が丘マリクレール祭り 最終日  南口遊歩道GAP前特設ステージ  3:30〜 6:00〜(予定)
 5月28日
今朝は爽やかな空気の中、爽やかなる目覚め。
昨日の野外ステージに来て下さった皆さんから、お花やシャンペンやパンetc.頂戴したのだが、その中にうるいと生わかめと生昆布のプレゼントもあった。
うるいは初めて。こういう時にネット検索でレシピがわかるから、パソコンをやってて良かった。 茹でたうるいを、ひとつはおかかでおひたし、ひとつはたらこマヨネーズソースを作って和える。それから、お味噌汁の具にも・・・。ちょっとしたぬめりがあって、好きなお味〜〜
乾燥してない生昆布、これまた初体験。塩出ししたあと、甘辛く煮た。鰊でもあれば昆布巻きが出来たんだけど・・・。生わかめは新玉葱とあわせて二杯酢で。
朝から山の幸と海の幸の健康食。 良い一日のスタートだ。

 5月29日
やっと、レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」を観た。なんと繊細で上品で美しいマリアだろう。多少混んではいたが、右斜めから見た構図は確かに素晴らしく、空気遠近法もうんうんとうなずける。ダ・ヴィンチが残した絵画の数は少ないけれど、高精細デジタルでの複製の展示もなかなかに面白かった。他の展示も充実していたが、なんという多才な人、ここまですごいとは!「天才の実像」というサブタイトルも納得である。緻密な計算や万物への好奇心は、大雑把な私などから見たら、もうどんな頭の中なのか信じがたい。
最近、老人力だの鈍感力だの「○○力」という言い方が流行っているが、この万物へのこだわり方に、ちょっとニュアンスは違うけれど、敢えて「屈託力」という名前を付けたくなった。


《受胎告知》
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