5月 1日

《藤田嗣治自画像》
10数年前、青山に「ルイ・イカール」というライヴハウスがあった。その経営者のご夫妻が傍に出した2軒目の日本料理のお店の名前が「つぐじ」・・・その名前の通り、それぞれのお店にイカールと藤田嗣治の(ほんものの)絵が飾られていた。私が嗣治を知ったのは、この時だった。その藤田嗣治の作品展がいま竹橋の近代美術館で開かれている。
今日は青山のフレンチレストランの前に観にいった。さすが平日でも連休中の5月1日、一杯の人だったけれど、彼の特徴といえる乳白色を堪能してきた。フランスに帰化し洗礼を受けレオナール藤田となる前の、戦争を題材の大きな作品などは意外だったけれど、ほぼ全体が、どこかに夢見ているようなところがあり、晩年の頃の子供達の顔や巴里の風景に、本当にフランスが好きだったんだねと納得した。猫の好きな人も、必見!
 5月 3日
藤田嗣治の翌日は、朝倉彫塑館に・・・ 藤田は明治19年生まれ、朝倉文夫は明治16年生まれ。まったく違った人生だけれど、ほぼ同じ時代を81年間生きた二人。そして、二人とも猫がお好きだったよう。
朝倉文夫の作品ももちろんだが、自ら設計した住居が素晴らしい。ここまでこだわるかという部分が細部にわたって、和洋折衷というよりオリジナリティたっぷりの建物だった。巨大な石を配した庭に、花はこの季節なのに白の色だけしかないのも素敵。屋根の上のブロンズ像は、上野の芸大の方向を向いているそうだ。庭に向かってぼ〜っと座っていたい、又訪れたいと思う場所だった。
谷中銀座の有名だというメンチカツをお行儀悪く立ち食いして、根津神社のつつじをめでて、台東区をあとにした。
夜は四谷ウナ・カンツォーネのライヴだった。さすが連休前、沢山のお客様、久々の方達も来てくださって嬉しい夜、充実の一日。
 5月 4日

《羊山公園の芝桜》
前回袋田の滝旅行で味をしめたバスツアー、リーズナブルなツアーで今回は秩父の羊山(ひつじやま)公園の芝桜を見に行ってきた。芝桜がメインだけれど、その前に東松山の規模の大きな牡丹園、長瀞の一枚岩、その岩畳に自然に生えているかぐわしい藤も見られて、たっぷりと花に囲まれた休日を過ごした。
芝桜の丘は前から行きたかったのだが、見頃がちょうどゴールデンウィークにかかるので、毎年躊躇していた。やっぱりバスは渋滞に捕まり、予定より2時間ちょっとオーバーしたけれど、念願の芝桜の絨毯に出会えて、11種類の花は近くで見ると可愛くて、全体見るとやっぱり圧巻で、素晴らしかった。
渋滞の中、気を遣う添乗員さんに頭が下がり、様々なお話に笑わせてもらい、長時間大変だった運転手さんにお疲れ様を言って、帰路に着いた。さぁ、これから一日の締めくくりにビール飲むぞぉ〜〜 (この日の模様はMy Walking Area に写真Up!)
 5月 6日

《寝ずの番》

  《明石焼き》
昨日はH子さんと、人人人の浅草、銀座をぶらりショッピングのあと、映画「寝ずの番」で大笑い、台湾料理を楽しんで帰った。今日の昼間はM子さん手作りの明石焼きパーティー。たこ焼きの焼き方も上手だけど、明石焼きのおつゆ、おだしの味もすっごく美味!2日間とも、話にたっぷりと花が咲いて、爽やかな5月の嬉しい休日を過ごした。
残念なのがゴールデンウィーク最終日の明日。ご近所のジムのお仲間10名程で、高尾山登山を計画していたのだが、お天気が悪そうでお流れ〜(涙)今夜はてるてる坊主を作ろうと思っていたけれどその前に決まっちゃった。
連休最後の日くらい、おとなしくうちで歌とハモニカのお勉強しなさいって事かな!?
 5月 8日
あっという間に連休も終わり。高尾山登山は出来なかったが、ジムに揃った顔ぶれで門仲でランチ、そのあと長い時間お茶を・・・それでも離れがたくて(笑)お隣のマンションのWさんのお宅に何人かでお邪魔。Wさんは、前にも我がHPの日記で紹介したが、シャドーアートをなさっている。美食家だけあって料理がお上手で、よく「愛の宅配便で〜す」、と美味しいものを届けてくださる。昨日も、手早くお料理を出してくださり大宴会。そのまま門仲に歌いに繰り出す。Wさんご夫妻も、他の方達も、本当に楽しんで歌っていらっしゃる。歌いこんでてお上手で、聴いてて笑顔になる。私も演歌を一曲(どうしてもシャンソン風になっちゃうけど、ね) 歌うって幸せな行為かも、と今更ながら思う。
地元門仲を楽しんだ、休日最後の嬉しい一日だった。でも結局勉強しなかったな。又飲んじゃったな。反省。

《宴会》
 5月11日
なんだか梅雨のような毎日、洗濯物が乾かない。五月晴れはどこに行ったの〜〜と思いつつも、五月雨(さみだれ)いう言葉もあったと思い出す。五月が使われる言葉って多いんだ。
「小雨降る径」という曲を文語体の訳詞で歌っていたら、その中に出てくる「濡れそぼち」という意味がわからないと言われ、説明できないので辞書をひいてみた。新明解によると「濡れそぼつ」・・・濡れてびしょびしょになる、という意味の雅語的表現。これが「そぼ濡れる」となると、濡れてみすぼらしい姿になる、と変わる。もうひとつの国語辞典だと又微妙に違って、「濡れそぼつ」・・・濡れてしょぼたれる、みすぼらしい姿になる。「そぼ濡れる」が、しっとり濡れる。新明解には出ていない「濡つ(そぼつ)」という言葉も出ていて、ぬれる、静かに降る、の意味。日本語って微妙に難しい。
こんな細かいこと言ってると、五月蝿(うるさい)って、言われそう?!
 5月14日

《かもめ食堂》
雨の土曜日、銀座のITOYA8階ギャラリーで開かれている、岡田親さんの錦絵展「祭囃子に誘われて」を見にいった。小粋な世界が広がる。今回は小さな作品が多かったようだが、大きな作品の中の仕掛け(だまし絵!?)を探すのも楽しい。私も大好きな、ジャズトリオのデザインがたくさん売れていて、良かった事!岡田さんは、京橋の「京すし」のご主人、東京駅の近くのご本業のお店の方も風情がある。
その後、テアトルシネマ銀座に「かもめ食堂」を観に・・・先に入場整理券をもらっておいてよかった、超満席。映画館の満席は久し振り。やさしくって、ほっこりとい〜い気分にさせられる映画。舞台はフィンランド、ヘルシンキ。森や海や、きっと素朴だろう人々に会いに行ってみたくなる映画だった。それに、刷り込み現象というのかしら、猛烈におなかがすいて、銀シャリで塩鮭なんぞを食べたくなる映画でもある。
 5月15日

《放水》
東京港開港を記念した「東京みなと祭り」が土日に開かれ、消防の放水を見ないかとのお誘いを受けて、午前中は船に乗った。船から晴海のほうを見る形である。大きな船から火事が起こり人が海に落ちる、ヘリコプターは低空飛行、人間を吊り上げたり、まるでTVドラマの石原軍団のようなシーンの連続に、つい興奮。最後の放水はカラーで、ディズニーシーのフィナーレのよう。この素晴らしいシーンの写真の数々は、近いうちに《My Walking Area》に載っけましょう。
午後は、お友達主催のアンチエイジングの講演会に参加。「老いる」と「老ける」の差を実感した2時間だった。
その後、鶴見のTご夫妻のお宅にお邪魔。いっぱい感激することがあって、積もる話とお酒とお食事に、気がついたらもう11時近く。急いでうちに帰ってTVをつけたら、ニュースで朝見た救助や放水の模様を中継していて、一日の充実感を感じた夜だった。(この日の模様はMy Walking Area に写真Up!)
 5月18日
昨日はご招待いただいて、仕事の前に国技館まで。久々の桝席での相撲見物、それも真正面の前のほうのとても良いお席で堪能してきた。行司部屋にも連れて行っていただいたのだが、ピンとした空気が漂っていて、上下関係のはっきりした世界なのだろうと実感する。ご一緒した方がお相撲にお詳しくて、いろいろ教えていただきながらの楽しい観戦だった。稀勢の里や安馬は大人気で、黄色い声がかかる。稀勢の里など、まだ19歳。物言いがついてしまって、行司差し違え、いさみ足で負け。勝たしてあげたかったなぁ。雅山や白鵬は一敗を守り、結びの一番の琴欧州は残念ながら負けちゃったけど、2メートルを超えるかっこいい姿が見られたし、大満足。それにしても、外国人の力士が多い事!前回行った時はハワイ出身者が多かったが、今はヨーロッパやロシアの力士もいるしモンゴルの力士がたくさん。
白黒のはっきりとでる厳しい世界で頑張っている若者達は皆な、その身体の大きさ以上に立派に見えた。

《枡席から》
 5月21日
久々に五月晴れの日曜日だったが、頼まれた写譜(アレンジされたスコアーの譜面を、楽器のパートごとの譜面に書く事)があったので、うちでコツコツと作業にいそしむ。自分の譜面だとササッと書いちゃうんだけど、人のものだと丁寧に書かなきゃと思ってしまう。三社祭、古河庭園の薔薇見物のお誘いを受けたがパスして過ごした真面目な一日、肩が張っているが全部書き終わって、あぁスッキリ、ほっとした。
ところで、お天気というのは一週間周期で変わるんだとか!来週の日曜日も今日のようなお天気でありますように〜〜と今から祈っている。28日は恒例自由が丘の野外ステージなのだが、例年結構ハラハラするお天気なのである。週間天気予報でも、降水確率40%と、微妙。てるてる坊主と、八百万の神様の出番かしら!?

《書きあげた譜面》
 5月24日 
採れたての山の幸、山菜(ハリギリとコシアブラ)をいただいたのでてんぷらにした。すぐれものの「コツのいらないてんぷら粉」のおかげで、カラッとサクッと美味しく出来た。苦味がうまみの山菜、自然が口いっぱいに広がる気がする。今日は暑かったので、冷やっこも食べたくなる。買ってみたのは、「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」という名前の豆腐。他にも「やっこ野郎」とか「男前豆腐」とか、ガツンとしたネーミングのものが並んでいた。柔らかいお豆腐だから、逆に骨っぽい男っぽい名前をつけるんだろうか?本の題名もそうだが、ちょっとそそられる名前だと、買いたくなるもんだ。味も濃くって美味しい。山菜てんぷら&冷やっこ・・・今夜仕事じゃなかったら、確実にビール飲んでるところだな、こりゃ! 《山菜てんぷら》 《冷やっこ》
 5月27日
帚木蓬生さんの「エンブリオ」を読み始めたせいか、昨日はリアルにポッコリと男の赤ちゃんを産み落とす夢を見た。顔までしっかりと出てきて、その顔がちょっと外国人っぽくておまけにひしゃげてて恐ろしかった。大好きな作家の帚木さんだし、似通ったテーマの「臓器農場」という作品はとても良かったが、「エンブリオ」は、ちょっと怖くて最後まで読めないかも・・・
今も外は雨。今日の野外ステージはどうしたのかなぁ?明日はいよいよ私の出番の日。天気予報は数日前と変わり、土砂降り雨は避けられそうで、てるてる坊主のご利益かと、ちょっぴりホッとしている。4時からと6時15分からの2回ステージの予定。毎年、バザールや屋台も楽しい。明日お時間のある方は是非、自由が丘南口:マリクレール通りに、集合!
 5月28日
自由が丘のマリクレール祭の最終日には多くの方がお出かけくださり、朝までの雨が嘘のように晴れた空の下、2回たっぷりステージで歌えた幸せな日曜日だった。知り合いの皆さんや歌のお仲間、ミュージシャン達と打ち上げで飲んで、あっと言う間に時間が過ぎた。
ずっと長くこのお祭に欠かせない大道芸、火を吹いたりして身体を張った芸の東京マッドさん、以前TVチャンピオンという番組でも素敵な似顔絵を描いて見せてくれたチャーミングな女性、桜小路富士丸さん(私はふぅちゃんと呼んでます)にも、いつも一生懸命で一致団結しているスタッフの皆さんにも、久々にお会いできて嬉しかった。普段のライヴと又違って、ここの野外ステージで足を止めて聴いていただく事には、本当に歓びを感じる。そして、客席から元気をもらって、それが明日への活力となっている気がする。今回も、たくさんのCDお買い上げ、プレゼントやお花も一杯いただき、ありがとうございました。今夜は、お天気を気にせず、ゆっくり眠れます。

《ふうちゃんと》
 5月30日
今日は、大学の先輩、写真家の金城真喜子さんのコダックフォトサロンでの写真展の最終日、どうにか時間を作れたので行ってきた。前回のカラフルな花を中心の世界とうって変わって今回はモノクロの世界。彼女の記憶に残る、様々な想いの溢れる世界を見せていただいた。光と影の使い方も素敵だし良い作品揃い、その題名のつけ方にも彼女らしさを感じた。
その後は四谷で、大好きな先輩歌手かいやま由起さんの歌に聴き惚れてきた。素晴らしい表現力に引き込まれてきた。あぁ、あんな風に歌える日は、いつ来るのかなぁ〜〜 かいやまさんはお身体の具合が決して良いとはいえないのだが、充分気をつけていただいてこれからも長〜く素晴らしい歌声を届けていただきたい、と心から祈った夜だった。

《公園の秋という作品》
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