9月 1日

《11月のコンサートチラシ》
数日前に、小泉純一郎さんの娘になって(妻でも妹でもなく娘、だった!?)介護用パンツの優れものが手に入ったと喜んでいる夢を見たと思ったら、昨日は、我が家の宴会最高潮の中に飛び込んできたのが、永六輔さんとフジコ・へミングさん、二人は元恋人同士という設定。われながら、何でこんなに次々とおかしな夢を見るんだろうと思いつつ、結構楽しんでいる。カラーはもちろん、音付き香り付きあり、にぎやかなことである。よくそんなに細かく覚えてるねぇと言われるが、夢を覚えていよう意識すると、結構目覚めてからも思い出すものだ。さて、今夜はどんな夢見ようかしら・・・
今年も3分の2が過ぎる。9月に入ると毎年12月までひとっ飛びだ。
9月17日の明治座も終わってないのに、今度は11月5日の六本木シャンソンフェスティバルのチケットが届く。さぁ、また「マッチ売りの少女」ならぬ「チケット売りの歌い手」開始!
 9月 4日
今朝も蝉の絶唱で目覚める。ツクツクボウシの鳴き声は今年はまだ一度も聞いてないけれど、聞こえたとたんに、すとんと秋になってしまいそうな気がする。
先日見た夢の話の続きのようなお話だが、Kさんも夢に小泉さんが出てきたそうだ。一緒にサッカーをやって、ゴールキーパーはなんとキム・ジョンイルだったとか!Sさんは学生時代のお友達や長く会えず気になっている人の夢が多いそうだ。いっぱい夢をご覧になる方って、結構居るんだなぁ。私の夢はいつも冒険活劇や漫画のようだが、夏目漱石の「夢十夜」を読むと、怖いけど幻想的で、やはり文才のある人は夢まで違うと思う。(ちなみに私は第五夜が好きである。)
近づいてきた明治座、この日に歌う曲の”カルメン”になりきれますように・・・今夜は夢の中でカルメンに逢いたいと念じながら、寝よっと。
 9月 5日
夢日記のようになっている、最近のこのページ。昨日の夜中が大嵐だったせいなのか、今朝の夢は、山奥でジープに乗ってて、サスペンスたっぷり女007になったようなシーンの連続。女優秋吉久美子さんもノーギャラで出演してくれていた。その夢のおかげで闘争心たっぷり、といった感じで目覚める。
早起きして9時前には牛込の抽選会開場へ到着・・・初めての経験である。近所のシャンソニエ、出演させていただいている「ボン・ボヤージュ」のオーナーに出会う。彼女も同じ目的だった。二人とも一番狙いの日はゲットできなかったけれど、どうにか空き日に申し込めた。闘争心だけじゃ駄目だなぁ、くじ運の悪い私、欲しかった3月3日は、無料の催し物を行うという青年にとられちゃった。でも2番狙いの、3月10日金曜日、牛込箪笥区民ホールにて、コンサート決定!
鬼が笑うけど、皆さん、是非来年の3月10日はスケジュール空けといてくださぁ〜〜い♪
 9月 9日
種田山頭火に「いつも一人で赤とんぼ」という句がある。群れずに飛んでいるとんぼ、山頭火も一人ぽっちで托鉢の旅、そんな光景が思い浮かぶ。日暮れが早くなり、朝夕は虫の音が聞こえ始めて、秋はすぐそこだ。今月23日からは苫小牧なので、今年はひと足早く秋を満喫できるかもしれない。25日の日曜日だけはライヴがお休みなので、大雪山旭岳に紅葉を観にいってみたいとも思っている。
でもその前に、まずは17日の明治座の舞台。それが終わったら、11月の六本木シャンソンフェスティバルの連絡諸々、絶不調のパソコンを何とかして、北海道に宅配便を送って、来年3月のコンサートのミュージシャン音響照明手配、チラシ&チケット製作のこと等々、うぅん、やること山積み。夏の疲れなど跳ね飛ばしてがんばりまっしょい、と自分に、喝!
 9月10日

《ホワイトバンド》
さっきスーパーマーケットで私の前に並んでいた小さな女の子、一人で買い物に来てて、首から下げた財布から100円出して、アポロというお菓子を買っていた。この幼い子とアポロで、去年の今頃観た映画「誰も知らない」のワンシーンを思い出した。映画で描かれた兄弟の末っ子の女の子がこのお菓子が大好きだったんだ。せつなくやりきれない映画だった。
今日はホワイトバンドディ。ホワイトバンドは、世界の貧困をなくそうと300円で売られている。「ほっとけない世界のまずしさ 」キャンペーンの一環として今夜は東京タワーの真ん中が白色に変わるんだとか。このバンドについている3つの花のようなマーク、3秒で一人の子供が死んでいっているという意味だそうだ。最近これをしている人がまわりに増えている。
 9月14日

《ふたりの5つの分かれ道》
今日はオフの日なので、観たかった映画『ふたりの5つの分かれ道』を観にいった。レディスディだけあって混んでいる、そして男性は彼女に連れられてきたかのようで、ほんのひと握り。一組の男女の離婚から人生を逆行していく。その5つの場面で、少しずつ気持ちのズレが描かれる。シーンが変わるごとに流れる懐かしいカンツォーネ。さすがオゾン監督、良い映画だった。
数日前に、ご一緒した女性ピアニストから「一人で淋しくない?」と何度も何度も聞かれて、どうしたのかと思ったら、彼女はご兄弟もいなくてお母様と二人暮らし、もしお母様がいなくなったら天涯孤独だから、その時を思うとたまらないとの事。でも今日の映画じゃないけど、一人ぽっちで淋しいのも辛いけど、二人で居るのに淋しいのはもっとたまらない、と思う。いろんなことを考えさせられる映画でもあった。
妻役のヴァレリア・ブルーニ・テデスキはカーラ・ブルー二のお姉さんだそうだが、見事に歳の逆行を演じ分けていた。それにしても夫役の俳優さん、ブレア首相に似てたわぁ。
 9月16日

《金城真喜子写真展》
大学の先輩、金城真喜子さんの写真展『Botanical Garden』を見に行ってきた。
夢の広がる作品の数々に、想像力をかきたてられた。花を中心に、今回は空や海、魚なども加わっていて、南の国に旅に出かけている気分になる。金城さんとは同じ点訳研究会というクラブだったのだがすれ違い、卒業してからの交流になる。素敵な本も出されていて、いっぱいエネルギーをくださる魅力的な方である。
「あなたのCDを聴きながら作ったのもあるのよ」と言ってくださった。なんて幸せな午後!
 9月18日

《新カルメン》
明治座の舞台を終えた。
普段出演している、新宿の「Qui」と池之端「Qui」の合同記念祭である。前回は京王プラザホテルでディナーショウだったのだが今回は明治座ということで、緊張しつつも好奇心いっぱい。
お客様には明治座のお弁当を召し上がっていただいて(ちなみに私達の楽屋弁当も同じものをいただいた)、まず1部は「勧進帳」「吉兆手打式」2部と3部が歌のショウである。お食事が終わってからの3時間、長時間だったが盛りだくさんで、皆さん最後まで楽しんでくださったご様子だった。
私は2部で「新カルメン」を歌った。今回は舞台のセリを使ってくださいということで、とても貴重な経験をした。奈落ってちょっと違ったひんやりとした空気を感じる。覗き込むと吸い込まれそう。サポートについてくださった明治座の方に伺ったら、9〜10メートル位あるんですって。でも、セリに乗って舞台にあがっていってお客様の掛け声がたくさん聞こえてきた時には、気持ちよかった〜〜!病み付きになりそうだが、きっとこんなのは最初で最後の経験だろう。82歳の芦野宏さん、84歳の深緑夏代さん、大先輩達がご健在で一緒の舞台に立てたのもまた嬉しい経験だった。
それにしても明治座の楽屋は迷路のようで、オペラ座ならぬ明治座の怪人が住んでてもおかしくないかもね?!
 9月19日

《中秋の名月》
うちへ帰る道すがら見上げることの多い近頃の空、浮かんだお月様。あまりに見事な満月なので、携帯でパチリ。
今日は日本橋高島屋で、一昨年90歳で逝去した奥田元宋さんの回顧展を見てきたので、特にお月様に目がいった。日本画壇の重鎮だそうだが恥ずかしながらよく知らなかった画家さん。エネルギーをいっぱい与えてくれる素晴らしい作品。「元宋の赤」といわれたそうでその紅葉も強烈だったが、ほかの作品も堪能してきた。描いた数々の絵の左上に満月、光を感じる絵の中になんと月が描かれていることか!元宋さんのなくなった日も満月だったとか。西行じゃないけれど、私も願わくは望月の頃にふわっとあちらに逝けたらいいななんて思ったりして・・・。
 9月21日
もうすぐ苫小牧、9日間という長丁場だ。だからという訳ではないけれど、初代ノート型パソコンが駄目になったこともあり、3台目(3代目?!)のパソコンを買ってしまった。ここのところデスクトップ型だけで作業していたのだが、新しい「Dimples3号」を連れて、苫小牧に行こうと思っている。予算のこともあって、富士通のコレ→にしたのだが、1・65Kgは嬉しい重さ。9日間パソコンなしの生活しようと思っていたが、これで、ホテルで来年のコンサートに向けての作業が進められそうだ。
もちろん、でっかい北海道の自然も堪能してきますよ。私のことだから、部屋にジッとはしていられない!

《Dimples3号》
 9月23日
さぁ、今日から苫小牧。朝晩は寒いよ、と電話が入る。旭岳にも初冠雪。さすが日本は縦に長い。
東京でも一人なんだけど、ホテル暮らしの一人はちょっと違って、佐藤春夫の「あはれ秋風よ 情あらば伝えてよ・・・」(秋刀魚の歌)を思い出しそうに、ぽつりと淋しくなる。でも、苫小牧はオーナーのみっこ姉ちゃんが手作りお弁当を差し入れてくれたり、お客様がお昼の時間いろいろ連れて行ってくれたりする。地元の懐かしい方達ともお目にかかれて、淋しいの忘れて賑やかに日々は過ぎていくんだわぁ。
昨夜は、私のCDのタイトル曲にした「星に祈ろう」の作詞作曲をなさった羽岡仁さんのコンサート。最後にアンコールで、私の名前を呼んでCDの宣伝もしてくださって、ラストソングとして歌ってくださって、もう感激!いっぱいパワーをもらったし、張りきって行ってまいります。いつもと違うペースの生活を、淋しがらずに楽しみます!
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