6月 1日

《美々卯のうどんすき》
私のCDをプロデュースしてくださった佐藤風太さんにお願いしたCDに寄せる文は「音楽と言うのは正真正銘空気の塊でして、その日の空気や腹の虫の居所でコロッと変わってしまいます」と、はじまる。
まさにそのとおり、自分だけでなく周りの空気によっても、同じ歌がガラリと変わってくる。だからこそ面白くて生のライヴがやめられない。(反対に落ち込むことも多々あるのだけれど・・・)
先日の野外ステージでは、子守唄のつもりで歌っている「星に祈ろう」の後半で、可愛い女の子が2人、階段に座っている私の傍に寄り添って座ってくれて(演出なんて考えていないのにあまりにもぴったりなので)感激してしまった。
梅雨間近の6月、雨が続くとまた空気が変わって、普段歌わない曲を歌いたくなったりして・・・ 雨をうっとうしいと思わず、6月はしっとりとした曲を歌ってみようかな。ちょっとハードスケジュールのこの頃、日々のステージの繰り返し、流されないようにと改めて心する。

お祝いにと買ってくださった方にCD10枚をお渡ししがてらご馳走までしてもらって、久し振りに「美々卯」でうどんすきをいただいた。身体に優しいお味を堪能。肌寒い日が続いたので、ありがたい温かさをいただいてきた。周りからのたくさんの優しさに感謝しつつ、6月が始まった。
 6月 3日

《永代橋から》
梅雨入りしたかのようなお天気が続いている。散歩の途中でも、紫陽花が花開き始めているのが、目に付く。
左の写真は、永代橋から佃島を望んで携帯のシャッターをおしたもの。川沿いの公園のサツキが美しかった。
明日は伊豆高原の「人形の森美術館(伊豆高原ドールガーデン)」閉館のための、ラストコンサート。一緒に行く歌手の斎藤夕希ちゃんは雨女だそうで、私が晴れ女。今回だけは私に勝たして~!東京からもドライブしつつお客様が何組かお越しくださるので、さわやかな青空が拡がりますように・・・
17:30開場 19:00開演 ¥3500 お天気が良かったら、是非ふらりお出かけくださいな。(ドールガーデンHP)
青々とした田んぼを久しく見てない気がする。明日は車窓からの景色も楽しみだ。・・・いや、夕希ちゃんとおしゃべりばかりで、ちっとも景色を見ないで現地到着かも~~!?
 6月 8日
伊豆高原のドールガーデンラストコンサートは、雨女夕希ちゃんと晴女私との引き分けで、移動中は傘を使うこともなく無事終了。
素晴らしいロケーションの中、地元の方から東京からお出かけくださった方まで80人以上のお客様が集ってくださり、最後の締めくくり、
館長さんへの花束贈呈では涙と一杯の拍手、クローズする美術館から更にまた新たなものを始める館長さんを囲んで、思い出に残る嬉しいステージだった。
夕希ちゃんと私はホテルに一泊、ディンプルズ(二人の両エクボからユニット名はこれに決定!)今後も活動を続けようぞ~~と、温泉のあと美味しいビールを飲みつつ語りあい、翌日はコンサートにも来てくださったアンティーク・ジュエリー・ミュージアム館長さんのところで素晴らしい宝石を見せていただき、その後美味しいうどん懐石に舌鼓・・・心地よい疲れで東京に戻ってきた。
この旅の様子は、近いうちに《My Walking Area》に写真をUpするつもり♪
詳しくは、夕希ちゃんがHPに書いてくれているのをどうぞご覧くださいませ~~(って、なんて怠惰な私)
 6月11日

《散歩途中の紫陽花》
そろそろかな思ってたら、やっぱり関東地方も梅雨入りしたとか。紫陽花が咲き始めて、雨に似合うこと!
CDのおかげで、ご無沙汰していた方たちから声のメッセージがいっぱい届く。メールやFAXもたくさんだが、生のお声が聞けるのって、やはり嬉しいことである。お話しているとあれもこれもと尽きないもので、あっという間に時間が過ぎる。雨の日はこんな過ごし方もいいもの。ジメジメ湿気が多いのも、咽喉には乾燥した空気よりよっぽどいいと考えよう。
むしむし暑くなってきて、クール・ビズの話題が聞かれる。せ~の、でそろえることでもないけれど、クーラーの温度設定には賛成。サラリーマンの方達はTPOで換えればいいんじゃないのかな?ネクタイをはずすのって抵抗があるものなのかな?制服を着たことがなくなって久しく、その感覚がよくわからないけれど・・・数年前に夏の館山駅で出迎えてくれた駅員さんたちのアロハシャツの新鮮さ、さわやかさを思い出している。
 6月13日
きのうは、グリーンホール相模大野の大ホールでひと足はやめの巴里祭。1200席いっぱいのお客様の前で歌えて、幸せ~~(*^-^*)
CDもたくさん買っていただきましたぁ。
そして今日の昼間は、FM西東京の生放送に出演してきた。お友達の歌い手、田村良一さんが毎月第2月曜日に7年間も続けていらっしゃる「田村良一のシャンソンあー言えば交遊録」という番組。ナマは、随分前に松山のテレビ愛媛に出演して以来である。原稿のないまったくのぶっつけ本番だったが、懐かしい話がたくさんあって50分間がアッという間、そしてお話しに花が咲き過ぎて5曲目にかけていただいたCDのタイトル曲「星に祈ろう」が途中で終わっちゃった~~!で、(と言いう訳ではないけれど)年内秋頃に、もう一度呼んでくださるそうだ。ありがたいこと!!
異性間にも友情は成り立つのだ、と感じた今日。お互いに良い音楽歌い続けていこうね、田村さん♪
 6月15日
乃南アサさんの「凍える牙」(これは好きな作品!)という小説の続編「鎖」上下巻を一気に読破。タフな(とひと言でいえないけれど)女刑事が主人公。結構ハードボイルドである。
そんな小説を読んだからというわけでもないのだが、思い立ってふらりと映画「ミリオンダラー・ベイビー」を観にいった。こちらは、タフな女ボクサーが主人公。でも、スポーツものじゃなくヒューマンドラマ。途中からは重いテーマになっていく。最後は、やっぱりそうだよね、と言う結末だったが、つらいけれど心にしみる映画だった。クリント・イーストウッドも、ヒラリー・スワンクも、モーガン・フリーマンもそれぞれに、良い。
宗教を持ってない私だが、もし敬虔なるキリスト教徒であったら、もっとこの映画の掘り下げ方や見方が違ってくるのかもしれない。アメリカ人はどういう風に捉えたのだろうか・・・
「アビエイター」を退けての、アカデミー賞4部門受賞、がその答えなのかもしれない。

《ミリオンダラーベイビー》
 6月17日

《シルクロード展》
江戸東京博物館の催し物「シルクロード展」に行ってきた。
紀元前2000年頃のものが並んでいるのを見ていると、時間の流れが捉えようのない感覚になり・・・気が遠くなりそうな年月、人類がまだ居なかった地球のことから考え出してしまう。しだが茂り恐竜が出てきてその後に原始人、そして人間が頭を業を使いはじめ、残したもの。あの砂漠、あの広大な大陸で、人々の一時間はどんな長さだったのだろうか。
「楼蘭の美女」を観にいったのが十数年前だが、今回は赤ちゃんのミイラ初公開。そして「西域のモナリザ」と呼ばれる如来像は、日本のものとも思えそうな顔だった。これらを発掘した人はどんなに驚いたことだろう。これからもいろんな謎が解かれていくのだろうか。東西交易の道、と昔学校で教わった「シルクロード」 その神秘的で壮大な歴史のロマンをたっぷり感じて帰ってきた。
 6月20日

《ジムの前の額紫陽花》
昨日は父の日だからか、日本橋のデパートのネクタイ売り場にもクールビズ関係なく人がいっぱいだった。
CD発売から今日でちょうどひと月。激動の一ヶ月(笑)が過ぎた。嬉しさの中のお礼状書き、発送作業の郵便局通い・・・おかげさまで、現在700枚超えました~\(^O^)/
コンサートや野外ステージを終える度に、たくさんの方が並んで買ってくださる。お友達が、追加注文でいろんな方にすすめてくださる。知らない方の耳に届いていると思うと感無量である。我が子を嫁に出した気分だ~~
さぁ、今日はそのCDでピアノを弾いてくださった上里さんとご一緒、ベースも大好きな和田さん、お客様より自分が楽しみにしちゃってる!?ライヴ。そして明日は新しくなった四谷のウナ・カンツォーネに出演。どんな店内になったんだろう・・・楽しみが続く。
今週は一週間びっしりのスケジュール、そのためにと昨日は早寝したっぷり睡眠とったし(ついでに栄養もとりすぎたけど)さぁ、がんばろ!
 6月22日
フランスでは夏至の日には《Fête de la musique》という音楽の祭典が行われる。いたるところで聴ける音楽に、多くの人達がひたったことだろう。
昨日の出演場所、四谷の《ウナ・カンツォーネ》は19年間の古巣から移転し、6月4日新装オープンしたばかり。たくさんのお客さんをお迎えして熱気のあるライヴだった。
四谷三丁目の交差点から歩くとすぐにイタリア国旗の三色が見えてきて、あぁ、こんなに駅の傍になったんだと嬉しく到着。中も広くなり、オーナーの高橋良吉さんの音楽への想いやこだわりが随所に見られて、もっと嬉しくなった。
良吉さんは、移転後忙しくて歌う間がなかったそうで、昨日が新ウナ・カンツォーネでの初歌いだったとか。その一曲目は「ガラスの部屋」(あの、ヒロシです・・・のバックに流れている曲)♪ いつもながら、いい歌手さんです。オーナーと歌手の両方は大変だと思うけど、頑張ってほしいな。
皆さんも是非いっぱいお出かけください!(ちなみに美味しい生ビールを出すようになった。で、飲みすぎた~~)

《新ウナ・カンツォーネ》
 6月25日
雨も降らず気温31度を超えた昨日は、明るく充実した一日だった。
まず恵比寿ガーデンシネマで、観たかった映画、ウディ・アレンの「Hollywood Ending(さよなら、さよならハリウッド)」に行く。ほんとにどうしてこんな会話を思いつくの、といつも思うウディ・アレンの世界におなかを抱えて笑ったあとは、銀座松屋で開催中「イシイタカシ出版記念展」へ。石井崇さんの絵は絵葉書でしか知らなかったが、水彩画だと思っていた絵の数々は油彩。油絵と思えない透明感で、さすがスペインに暮らしていらっしゃるだけあって、のどかで伸びやかな風景、描かれた光と影に、南ヨーロッパの風を空気をいっぱい感じた。新しいご本に、左手で(私と同じ左利きでいらっしゃいました~!)サインとすてきな絵まで入れてくださって、感激。
そしてそのあとは仕事、赤坂のライヴハウスへ。持ち歩いていたCDすべて完売!一日の締めくくりまでしあわせ!
二人の才能ある男性の世界に浸った、嬉し楽しの午後。握手して別れ際にHomePageみてねとおっしゃった石井さん。はい、早速拝見いたしました。皆さんもどうぞ~ 《イシイタカシの世界》

《Hollywood Ending》

《石井崇さんの新刊本》
 6月27日

《さくらんぼ》
毎年いただくさくらんぼが、今朝も到着!
シャンソンの名曲『Le Temps Des Serises(さくらんぼの実る頃)』を思い出す、、、というかこの時期には、リクエストも多いし、よく歌う曲。亡きくどうべんさんの訳詞の中の「赤いしずくが胸を染めるよ♪」を意識して、赤いしずくを手にとってみましたぁ~~
恋の痛みともとれる歌詞だが、さくらんぼの実る頃に短い期間で鎮圧され崩壊したパリ・コミューン、その痛みを忘れられない、との意味もあって歌われたそうである。
さくらんぼと言えば、もうひとつ太宰治の桜桃忌も思い出すが、フランスの歌の中ではイヤリングになったさくらんぼ、太宰の作品「桜桃」では、つないで首飾りになっている。
この繊細で鮮烈な、そしてなんとも愛くるしい形や色を見ていると、いろんな想像を掻き立てられて、作品が生まれていくのもわかるなぁ。・・・そう思いつつも、凡人は何も生み出さず、可愛い姿を口の中に放り込みます。美味っ!
 6月30日

《4TEEN》
亜熱帯植物園にいるかのような、6月とは信じがたいお天気も、昨日今日の恵みの雨で、ホッとひと息である。
我がふるさとのほうでは早くも水不足が心配され、かたや新潟では集中豪雨。平均して降ってくれるといいのにね。

石田衣良さんの「4TEEN」を読んでいる。
ぼく(テツロー)とジュンとダイとナオト、4人の14歳たち。作者の石田さんという方は、根っこがとても優しい方なんだろうと思いつつ読む。少年の出会うさまざまな経験は、映画「スタンド・バイ・ミー」を思い出す。自分が14歳だった頃のひたむきさや残酷さを思い出しつつも、彼らのみずみずしさに爽やかな気分になれる。それになんてったって、我が家の近所が舞台なので、景色がすぐに目に浮かぶ。
大好きな帚木蓬生さんの本のように時間がかからず、あっという間に読めそう、続いて何冊か石田作品を読んでみようかな。

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