12月 1日
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9月のフランス旅行で、目に焼きついた葡萄畑。日本と違って、棚ではなく低く刈り揃えられているのだが、もうひとつ違った事は、その端っこに、赤い薔薇が咲いていた事。緑の中の赤が、素敵だった。
さすが、フランス人!やる事が粋だねぇ〜〜と思っていたら、これはヴィジュアルだけのものではなく、葡萄が害虫にやられる前に薔薇がチェックの役割をしてるのだとか。深夜番組で、ソムリエ田崎真也さんがお話していて、初めて知った。

11月21日のボージョレー・ヌーボー解禁日から、4種類のヌーボーを飲んだ。
「ヌーボーは水みたい・・・」とか「やっぱりワインは熟女のほうが・・・」とか、様々な声が聞こえてくるけれど、今年のは、ヌーボーにしてはしっかりしてて美味しい味だと思う。
ブルゴーニュ地方には行かなかったのだけれど、たわわに実った葡萄を思い出して、今年のワインはちょっぴり土とひなたの香りがするような気がした。
12月 4日
喪中葉書が届く季節になった。
ここのところ毎年増えるような気がする。もう10通を越した。
数年前には、お祖父様、お祖母様の訃報だったのに、今年は、お父様かお母様の訃報が多い。
私もそんな歳になったのだと、実感する。

喪中葉書は、そのために年賀状は失礼します、ということなので、こちらからは出してもいい、と聞いたことがあるが、喪中に「あけましておめでとうございます」も言いづらいし、、、でも、私には経験の無い事だけど、例年来るお便りがぜんぜん来ないというのも寂しいだろうなぁ、、、などとも考えてしまう。
親しさの度合いもあるだろうけれど、そんな時だからこそ、お便りをしたい、言葉をおかけしたいと思う。

葉書の向こうに、お目にかかったことのあるお母様や、お会いせずに終わったお父様や、遠くに住む友達の顔が見え隠れする。
寒中見舞いの葉書の前に、クリスマスカードを送ってみようか・・・
12月16日
12月20日
腰痛の鈍痛が続いて悩まされている。
おととしの春の交通事故の後に、つらい日が1日だけあったが、去年もつらい日は1日だけ、ところが今年は雪の積もった日(10日)の翌日から続いている。
交通事故のせいにばかり出来ないのかも、歳とったせいか、太ったせいか・・・などと、思いつく事をあげてみている。毎年12月には、1年分の疲れがどっと出るのか、体調ヘロへロになる私、気をつけなくちゃと思いつつ、友人たちに電話すると、結構居るもんだ、腰痛持ち。
気をつけないとギックリ腰が来るよ〜〜とか、ハイヒールも履けなくなるよ〜〜とか脅かされている。
散歩は続けているが、日本舞踊もソシアルダンスもお休み中、筋肉が衰えてきているのだろう。
来年から、またソシアルダンスを少しずつ復活させようかと思いつつ、ゆらゆら金魚運動器を使っている今日この頃である。
甥っ子に「オバチャ〜ン!」といわれて否定しなかったら、「昔は、お姉さんと呼べぇ〜〜」と言ってたじゃん、と突っ込まれてしまった。
ここのところ、腰痛とか、疲れやすいとか、お酒が弱くなったとか、歳だなぁ・・・と自ら感じすぎていた。
ステージに立つ者それじゃいかん、若々しい気持ちを忘れず、少しは突っ張らなくっちゃ!

そんな事を考えていた数日後、新橋駅の機関車の傍を歩いていて、すれ違った見知らぬおじさんが「キレイ」と言って過ぎていった。私の耳が、望むあまりの空耳だとは思えないくらいはっきりと。
仕事に向かっていたので、バッチリお化粧して化けてたし、たれぞかれという、まさに黄昏時でぼんやり薄暗かったし、おじさんもお酒をきこしめしてたのかもしれないが、すれ違ったあと、ちょっと嬉しかったりして、にまぁっと頬が緩んでしまった。・・・女心である。
自分から、年寄りと思わず、せいぜいいい女を気取らなくっちゃ!だわ。
そして、何よりの美しさは、美しい表情。
来年は、とびっきりの笑顔を、いっぱい浮かべて過ごしましょ、笑顔で福を招きましょ、と思う年の暮れである。
12月25日
クリスチャンの友達と、クリスマスソングの話をしていて、讃美歌の歌詞の話になった。「神の御子は今宵しも〜♪」にも「あめには栄え 御神にあれや〜♪」にも、2番に「賎の女(しずのめ)」と言う言葉が出てくるので、禁止用語の「賎」を使わないよう、最近では歌詞を変えているのだとか。
そこまでする事ないんじゃないかなぁ、と思ってしまう。
この言葉でなくては伝わらない、という言葉はいっぱいある。「めくら縞」「つんぼ桟敷」etc.・・・どうするの?
言葉を変えるよりも、もっと深いところで変えなきゃいけないものがあるんじゃないの、と思う事の多い今の時代である。

シャンソンというジャンルは、言葉を大切に表現する、言葉にウエイトが置かれているジャンルだと日頃思っているが、ともかく今日ばかりは、さぁ、来年までお蔵入りするクリスマスの歌をいっぱい歌ってこなくっちゃ。
12月31日
あっという間に、もう大晦日。
日に日に、時のたつのが早くなってくるのは、当然だと言う話が出た。だって10歳だと1年は10分の1だけど、60歳だと60分の1になるから・・・。変な話なのに、妙に納得してしまった。

幼い頃は、早く寝なさいと言われる毎日の中で、大晦日だけは夜更かししても叱られず、日をまたいで起きていられる事だけでワクワクして、大好きな日だった。
今は、夜更かししても寝坊をしても文句をいう人のいない気楽な一人暮らしではあるが、今まで一人で年越した事はない。仕事のない時は、家に友達が集まり、宴会しながら新年を迎える。
今年は去年に続いてホテルのラウンジでのカウントダウン。ステージで、好きな歌を歌いながら新年を迎えられる幸せ。
今もやっぱり、大晦日は大好きな日である。